重点施策要望書

1次世代育成支援・少子化対策

  • 平成29年4月1日現在、国の改正前の定義に基づく待機児童は4年連続でゼロを継続したものの、利用保留児童は増加している。今後の待機児童対策においては、引き続き保育ニーズを的確に把握し、効果的かつ着実な保育所等の整備に努めること。また、保育園の潜在ニーズを減らすため子育て家庭の支援の充実を図り、『名古屋子どもバウチャー』制度等、より積極的に 家庭での子育てを選択できる事業を実施するなど、バランスのとれた子育て支援の環境を構築すること。
  • 結婚や出産を希望する個々人が、安心してその希望を実現できる環境を整備すること。特定不 妊治療に係る助成については、国基準による助成のみではなく、未来への投資として貸し付け ではなく、上乗せ助成制度を創設するなど、本市独自の取り組みを早期に実現できるよう検討 を進め、少子化の進行に歯止めをかけ、出生率の向上を図るため、もう一段の取組を進めること。
  • 放課後児童健全育成事業(学童保育)については、社会的ニーズの高まりに鑑み、施設の充実や用地確保、保護者負担の軽減などを行い、放課後児童健全育成事業(学童保育)を必要とする子どもが入所することができ、その子どもたちが安心して生活できる環境づくりを、公的責任においてしっかりと支援すること。
  • 児童福祉法の一部改正の主旨を踏まえ、区役所、民生・児童委員、学校、保育所、病院、警察関係機関及び地域諸団体との連携強化により情報を収集し、児童虐待の予防及び早期発見に努めること。また、該当家庭への積極的介入を図り、被虐待児童の保護及び支援に万全を期すとともに、児童虐待防止に向けた事業の推進に努めること。また、急増する児童虐待相談をはじめとする児童相談に迅速・的確に対応できるよう児童相談所の人員配置などの体制強化に努めるとともに、職員研修の充実を図ること。
  • 貧困の世代間連鎖の解消を図るため、名古屋市子どもの未来を応援するプロジェクトチームで重層的な取組みが必要な子どもの貧困対策を市横断的かつ専門に検証・検討し、対策を強力かつ効果的に進めること。
  • 保育士の確保、質の向上に努めること。
  • 私立幼稚園の授業料補助については、低所得層から順次補助が拡充されているところであるが、中間所得層に対しても、保護者の経済的負担を軽減するために早急に補助を拡大すること。

2教育改革の推進

  • 権限移譲を機に、小中学校における学級編制基準を全学年30人とするなど教職員定数全体を 充実させるとともに、多様な教育課題、教員の多忙化等に対応するための教員配置を行うなど、学校現場の実情に応じた人員体制とすることで、本市の教育施策の充実を図ること。
  • 教育の情報化の推進に向け、教育委員会内に情報推進課(仮称)を設置し、ICT環境の整備・充実を図ること。
  • 小学校における部活動については、社会情勢を的確にとらえ、抜本的な改革を図ること。また、中学校における部活動については、部活動外部顧問の希望校への完全配置に努めること。
  • 増え続ける不登校児童・生徒への対応として、関係局と連携し、子ども適応相談センターを含めた総合的な相談施設を早期に新設すること。
  • 私立高等学校の授業料補助については、保護者負担の公私間格差の是正を図り、もって教育の機会均等の原則を確保するよう、現行制度の維持に努めるとともに、補助額の増額を行うこと。
  • 児童生徒の学習権を保障し、保護者負担を軽減するため、標準運営費など、学校配当予算を増額すること。また、光熱水費については、全小中学校の普通教室に空調設備が整備されたことを踏まえ、固定経費化すること。

3都市魅力の向上

  • アジア最大のスポーツの祭典であるアジア競技大会については、アジアのトップアスリートによる熱戦を間近に見ることができ、日本とアジアの人々が友情と相互理解を深めるとともに、スポーツの魅力を高齢者から子どもたちまで多くの市民に知ってもらう機会となることから、大会開催に向けた機運醸成に努めること。更には、オリンピックに次ぐ大規模な国際スポーツ大会を開催することで、国内のみならずアジアの国々に対する名古屋の魅力発信につながることから、愛知県及び関係諸団体と連携し、魅力ある大会を目指して取組むこと。
  • 将来のリニア中央新幹線開業を見据えて、首都圏のバックアップ機能など、新たな役割を担える強い大都市を目指した取り組みを進めるとともに、名駅、栄、金山、大須などを軸に、名古屋大都市圏の中心都市として圏域全体を見据えた市政運営に努めること。また、災害に強い国づくりに向けた交通ネットワークを形成するために、名古屋駅が大都市圏の玄関口にふさわしい駅となるよう、まちづくりに努めること。
  • 金城ふ頭開発として、モノづくり文化交流拠点構想の推進についてテーマパーク「レゴランド」 を核に回遊性向上、交通の円滑化が図られるように、都市基盤施設の管理などを着実に行うこと。
  • 国際展示場の整備については、産業の振興や名古屋経済の発展に資するよう、戦略性を持った整備に努めること。
  • 水辺を活用した名古屋の魅力向上を図る水上交通網の確立にあたっては、民間事業者の意向を把握しながら、公民連携した形での具体的な実現方策を立案すること。
  • 堀川の再生、魅力づくりについて、市民との連携、協働により観光振興、水質浄化等の検討を行い整備基盤づくりを行うこと。

4安心できる福祉社会の実現・医療の充実

  • 敬老パスは65歳からの交付を堅持し、また、福祉特別乗車券については難病患者も対象にすること。利用できる事業者を上飯田連絡線は勿論のこと、私鉄利用など利用拡大を行い利便性を高めること。
  • すべてのひとにやさしいまちづくりのため、ユニバーサルデザインタクシーの普及促進に努めること。また、タクシーの公共交通機関として位置づけを明確化し、地域公共交通としての機能を発揮できるようにすること。
  • 各市立病院が、地域医療の中心的役割を担い、市民に求められる良質な医療を安定的かつ継続的に提供することができるよう、引き続き、経営状況の改善、医師・看護師などの確保・育成に取り組むこと。
  • 陽子線治療センターについては、今後も安定的な運営ができるよう名古屋市内外へのより積極的な広報に努めるとともに、治療を必要とする方がより広範囲に安心をして治療を受けることができる仕組みを構築すること。また国に対して、平成28年4月より保険適用となった小児腫瘍以外についても、健康保険適用等を強く要望・提言すること。

5大規模地震・災害対策

  • 南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中、市民の生命や生活を守るため、東日本大震災の教訓を無駄にすることなく、大規模地震対策を実施し、「名古屋市震災対策実施計画」に基づき総 合的・計画的に対策を進めること。
  • 平成28年熊本地震における課題の検証結果や職員派遣から得られた経験等を本市防災施策に反映すること。また、大規模災害時においても被災者に寄り添った支援ができるよう、民間事業者や地域住民等とのさらなる連携を深め、地域防災力のさらなる向上に努めること。
  • 市民に身近な指定避難所への対策として、食糧をはじめとする備蓄品の充実を図るとともに、津波浸水が想定される区域においては施設管理者等と協力して早急に指定避難所ごとの機能確保や通信機能維持策を実施するなど、きめ細かな対策を徹底すること。
  • 南海トラフ巨大地震の発生に伴う火災や建物の倒壊事故に備え、消防体制の強化に努めるとともに、発災時に急増する救急需要に対応するための救急隊の増隊など、救急体制のさらなる強化に努めること。
  • 重要なライフラインである道路、橋梁、河川、上下水道施設などが有事にも安全に使用できるよう、補強、改修等の対策を速やかに行うこと。

6行財政改革の推進

  • 市民サービスの低下を招かないよう、また名古屋市としての公的役割をしっかり果たせるような障害者の任用及び計画的な人員配置を進めるとともに、事業のシフトを大胆に進めること。事業のシフトをすすめるにあたっては、組織内の仕事の切り分けを社会的公正の観点から行えるような基盤づくりを行ない、官民協力をすすめること。
  • 厳しい財政状況に鑑み、将来への投資を明確にできるようメリハリをつけた配分型予算の実施に努めること。また配分型予算が一律カットの手法になる傾向にあるので配分型予算編成の効果と課題の検証を行うとともに、臨時・政策経費の仕組みが十分に機能しているかどうかの検証を進めること。
  • 入札に関しては総合評価落札方式について障害者雇用等に加え政策的評価を増やすこと。
  • 公契約実施条例制定に向けて検討を進めること。
  • 名古屋市の発展を支える基礎となる優秀な人材の確保と、職員のモチベーション向上のために、人事委員会勧告を遵守すること。
  • 平成32年4月1日から施行される地方公務員法の改正にあたっては、臨時・非常勤職員制度の全面的な改正となり、本市で働く臨時・非常勤職員に対して大きな影響を与えることとなるため、本市の将来像も見据えつつ、適切な制度となるよう検討を進めること。

7区長権限の強化

  • 区長への組織定員・予算権限の委譲を行い、区長権限を強化すること。また、保健と福祉の連携強化や、土木事務所を区役所の組織に位置付けることなどにより、区役所が地域課題解決の拠点としての役割を果たし、市民に最も身近な総合行政機関として、責任ある区役所・支所事業を推進すること。

8文化振興

  • ランス市との姉妹都市提携をきっかけとして、双方の都市や市民にとって実益のある交流を行うこと。さらに、歴史のある名古屋城とノートルダム大聖堂を連携させることで、観光の活性化や歴史的建築物の保存活用策を進めるよう取組んでいくこと。

9環境首都の実現

  • ESDの理念を踏まえ、環境教育や協働取組の推進を図ることで、環境問題の解決に向けて主体的に行動できる人づくり、人の輪づくりを進め、持続可能な社会の構築をめざすこと。
  • 再開発事業などのまちづくりに合わせ、低炭素モデル地区で得られた先進的な低炭素技術などの普及促進に努めること。また、市施設へのLEDなどの高効率照明の導入を率先して進めるとともに、節電など省エネルギーに関し、市民・事業者への普及啓発に努めること。

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